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きれいなアメシストのルーツ

先日、プラチナリングのサイズ直しを2点、仕上がりを引き取りにご来店されたお客様。

「実はご相談ですが・・・」とバッグから一粒の美しいアメシストのルース(裸石)を取り出し、「これをペンダントに加工できますか」とのご依頼をいただきました。

そのアメシストは縦14ミリ横10.5ミリのオーバル形で、宝石のサイズとしてはやや大きめです。

特筆すべきは、上部はカボッション(つるっとしたドーム状のカット)、下部はファセットカット(光を反射するよう、面をつけてあるカット)になっている、「バフトップ」という手の込んだカット仕様で、石の厚み/高さ/深さがたっぷりと11ミリもあるのです。

そのため光を通すと、発色のよいパープル色が、後ろ側のカットによって効果的にきらめきます。

(この写真ではバフトップの後ろのカットがわからなくてスミマセン・・・)

素材はシルバーを使い、石の回りを3重に縁取った重厚感のあるデザインのペンダントを制作し、その美しいアメシストを留めました。

お預かりしてから3週間後の出来上がりがこちら。品の良いご夫人にとてもよくお似合いです。

アメシストネックレス

このきれいなアメシストは、カットもめずらしく、重量もたっぷりとっていて、どこか海外で購入されたのですか?と納品時にお客様にお伺いしたところ、

「実は、亡くなった弟の遺品を譲り受けたのです。独身だった弟がどこか旅行の時にでも手に入れたのか・・・今となってはわからないのですが。」との事。

私の勝手な憶測ですが、もしこれが国内で購入されたのなら、甲府の腕利きな宝石研磨職人さんが、国産のきれいなアメシストの原石から切り出して特別に手がけたものか・・・もし海外で購入されたものなら、ブラジル産のきれいなアメシストを、当時カット技術最先端のドイツでカットし、香港や他の市場で欧米向けに(グリーンや紫の透明石は髪や瞳の色が鮮やかな欧米人に人気)売られていたものかも・・・

どちらにしろ、20年ほど前の海外のお土産としては、ここまでのぜいたくなカッティングをしたものはあまり見かけないので、入手ルーツに興味深いものがありました。

そうお客様にお伝えした所、「弟は香港には出かけたことがあったかもしれないわ。いずれにせよ、そんなにいいものだったとは・・・聞いてよかったわ。」と、とても喜んでいただけました。

いい石って、ぱっと見の存在感が違うんです。別に宝石のプロでなくても、その違いははっきりとわかるものです。こんなペンダントを着けている方が同じ電車に乗り合わせていたら、誰でもおやっと目をひかれるでしょうね・・・

20年以上ずっと、くしゃくしゃっとしたルースペーパーにくるまれていたアメシスト。

形や持ち主が変わっても、それぞれの宝石物語が次の時代へと続いてゆく、そのお手伝いとしてジュエリーの注文加工や、リメイク制作に関わらせていただく事は、そのたびいつも感慨深いものがあります。このペンダント、100年以上は耐久性のあるように、とてもしっかりした作りになっていますよ!

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